なおやんの 手記手記 しゅっき〜

なおやんの 手記手記 しゅっき~

痛みに耐えて よく頑張った

ブログタイトル

2つ穴に挟まれた サルとヒト

休日

あぁー天気のいい日は 家にーいよーうー ♪

 

神鋼不動産のCMを観てため息をつく

こんな思想が進めば日本の消費はますます落ち込む

もちろん休日を家で過ごすことは否定しないし、自分も家で読書をして終わる休日もあるが、それが美化されてはお先真っ暗

持ち家信仰が進む日本において、無理にマイホームを持ってしまったがために外で使う金がなくなり、アウトドア趣味に興じることができない家庭を正当化する、そんな恐ろしい歌でしかない

 

まだ持ち家を持っていない私の休日、それはとりあえず外に出ることから始まる

朝起きて微睡む暇があったら寝ぼけ頭のまま電車に乗り込んで大阪まで運んでもらう とりあえず外に出る

そして大阪に着いて気が付く 何の予定もないではないか!これでは手持ちブタさん!ブーブー

 

そんなときに救いの手を差し伸べてくれるのは、大阪の至るところに腰を据えてくれているスーパー銭湯である!レッツゴーレッツゴー

 

底冷え

意気揚々とスーパー銭湯の玄関までやってくる

だいたい自動ドアはなぜか木の枠組みでできているので、極度に抽象化すると森と変わらない 森なのだからそこは神聖な空間に決まっている 思わず心の昂ぶりを理性で制御してしまう

中に入るとまず靴を脱ぐ 「穢れ」を取り払う意味でも靴を脱ぐのは神聖な行為である 海外でポルターガイスト現象が頻発するのは室内で靴を脱がないのが原因と早く気付いてほしい

そして穢れを木箱(ロッカー)に封印 やっとこれで浄化されたと思ったその瞬間、厭なものが目に入る

縦長の厭な2つ穴

セメントをそこに流し込んでやりたいと何度思ったことか

 

そしてこれによって風呂上がりでもないのに底冷えを起こす ゾッとしてしまう

 

その2つ穴とは、”100円投入口”である もうこれが 許せない

 

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Google画像検索より

退化への欲求

玄関が100円ロッカーということは、脱衣場のロッカーも十中八九100円ロッカーである

もうこの時点で帰ってやろうかと思うけれど、今更引き返すわけにはいかない

脱衣場に行くとさも当然かのごとく忌々しい2つ穴が覗いている

 

そもそも、なぜ風呂に浸かりたいのか

ここでは一般論は無視して、あくまで自分の意見だけを言うけど、とにかく頭を休めたいという、これに尽きる

普段から頭を使って生きてるわけでもないけど、会社ではひたすらパソコンポチポチ、仕事終わるとスマホポチポチでしんどくなってしまう

スマホに至っては完全に依存症で、これがない時代に生まれたかったと心底思う

そんな日常において風呂の時間というのは何事からも解放されて、日頃の考えを完全に他人事のように客観的に眺めてみたり、突拍子もない妄想にふけったりできる至福のひとときとなる

 

さあお風呂に入ろう

衣服を1枚剥ぎ取るたびにIQが20程度落ちていく

風呂に向け、脳は退化の準備に入っている

 

全裸になった俺のIQはついに20を下回った 

「 ウホッウホッ フロッフロッ 」

歯茎をむき出しにして、育ての親である宮沢トレーナー*1の姿を探す

 

しかし手には100円硬貨が握られている

脱衣場の100円ロッカーは、すべての衣服を脱いだ最後に100円を投入しなくてはならず、全裸の男が100円硬貨を握りしめる画が否応なしに出来上がってしまう

満を持してチンパン化に成功した俺 しかしこの100円硬貨によって全てを思い出してしまう

貨幣により築かれたヒトの文明 価値尺度としての貨幣が力を持つには高度な知能と信頼で結ばれた共同体が必要となる 残念ながらチンパンにはそんな芸当はできない

俺はヒトとして25年間生きてきた 宮沢トレーナーとは一体・・・

 

ただ日常生活の中において、全裸で100円硬貨を握る場面などあるだろうか これもまた特異な事象となる

つまりヒトである限り全裸で100円硬貨を握ることなど発生しないのである

 

100円硬貨を握る本人が、強烈に「ヒト」を意識しているのに対し、それを外部から観察すると「サル」にしか見えない

 

これが世にも恐ろしい、100円ロッカーによるサルとヒトの板挟み現象である

安直な気持ちで100円ロッカーを設置した人間はこの現象を予知できていただろうか

極めて生命に対する強い侮辱を感じずにはいられない

 

100円ロッカー廃止論

こんな誰も幸せにならないもの、廃止にしてほしい

進化論云々は置いといて、単純に財布から100円を出すのも面倒すぎるし、そんなに100円硬貨がジャラジャラと入っているわけでもない

 

また、投入した100円、もはやちゃんとパクってほしい

いくら100円ロッカーへの文句を垂れ流したところで

「いや怒んなや笑 100円返すやんけ笑」みたいな感じでしれーっと100円を返されると、文句を言っているこっちがアホみたいに思えてくる

 

こんなものがなぜ存在するのか調べると、

①鍵の持ち帰り防止

→100円の有無とどう結びつくのかあまりよくわからない

 

②ロッカーの複数使い防止

→靴箱の鍵と風呂のロッカーの鍵を交換するシステムにしたらそんな心配全く無用では??

 

③財布から100円を取り出させることで、そのまま自販機で硬貨を利用したり、消費への抵抗を薄れさせる

→ヒトを馬鹿にしすぎ

そんなコスいことするなら入場料100円値上げしてもらったほうがよっぽど気持ち良い

この理由を知ってから、自販機でなにか買うにしても、一旦100円ロッカーから返却された100円硬貨を財布にしまって、別の100円硬貨を自販機に投入するという気色の悪いクセがついた 人類への冒涜に対するささやかな抵抗

 

笑福亭仁鶴

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 「まあしかし、お風呂屋さんの100円ロッカーにそんな秘密があったとは知りませんでしたな。このようなお金の流れは、まさにキャッシュ”フロー”ですな。」

 

カンッ

 

*1:阿蘇カドリードミニオン園長 モモちゃんやパンくんの調教に成功 パンくんは後に凶行を起こすが、それはパンの自我の問題なので宮沢トレーナーは悪くないのである